会社経営

社用車購入時は自動車保険に注意が必要

フリーランスエンジニアでも車を仕事に使っている方もいると思います。私は、電車が嫌いなので、移動はほどんど車を使用しています。

仕事で使用していた車が老朽化したので、会社で車を購入しました。社用車を購入する際の注意点などを紹介します。

新車か中古車か

一般的には、中古車の方が良いと言われます。実際に私も税理士さんに相談したときには、中古車の方が良いと言われました。

中古車の4年落ちであれば、購入した年に全額損金にできます。そのために節税効果が高いと言われています。

だた、利益が多く出ている場合は、中古車を購入して一括償却したほうが良いでしょうが、利益が少ない場合は、一括償却することで赤字になってしまうと意味がありません。

購入する期の利益予想を立ててから新車か中古車かを決めると良いでしょう。

購入手続き

個人が自動車を購入する場合と同じです。

新車の場合はディーラー、中古車の場合は中古車ショップでお目当ての車を購入するという流れです。

1点異なるのが、契約者は法人となる点だけです。

購入資金

会社に現金が余っている場合は、一括で現金購入でも良いでしょう。

そのような会社はうらやましいかぎりですが、会社の運転資金も必要でしょうから、ほとんどの場合は、ディーラー(販売店)の自動車ローンか銀行からの借り入れになると思います。

ディーラー(販売店)ローン

法人1期目の場合は、なかなか厳しいかもしれないですが、法人契約のローンでも社長個人の前年所得で判断する場合もあります。

実際、私は法人2期目で新車を購入したのですが、問題なくディーラーローンを組むことができました。

新車購入しか恩恵は受けれれないですが、残価設定ローンを使用すると減価償却費より実際に支払うローンの金額が少なくなるので、キャッシュは残って経費が増えるという状態が作れます。

私が購入した初年度の例です。

決算日 12月31日
購入月 3月
ローン支払額 674,587
減価償却費 1,468,013
差額 793,426

実際に支出した金額より、減価償却費の方が多かったので、キャッシュが80万円ほど残った計算となります。

金融機関からの借り入れ

事業性融資を受けている会社の場合は、銀行に相談してみると良いでしょう。ただ、ディーラーローンよりはハードルが高いと思います。

私も融資を受けている銀行に相談しました。が、審査に時間がかかるのと残価設定ローンの方が金利が安かったので、見送りました。

金融機関の方に相談したときに、月商の3か月分までなら融資可能だと伺いました。

自動車保険

既に自家用車を持っている方は、自動車保険を新しい車に切り替えると思います。

この時、自動車保険の名義を個人名義にしたまま切り替えたい場合は注意が必要です。

個人名義のままの方が良い理由は様々ですが、

  • 引退したときに自動車保険を自分の車に切り替えたい
  • 社用車を処分したときに、自家用車に自動車保険を切り替えたい

など、先のことはわからないけど、もしものために個人名義のままにしておきたい場合があると思います。

社用車の支払方法によって対処が異なります。

  1. 一括現金払い
  2. ディーラーローン
  3. 金融機関からの借入

①③は、社用車の所有者が法人名になっているので、使用者を社長個人名(自動車保険の契約者名)すれば、そのまま切り替えができます。

②の場合は、所有者が信販会社になり、使用者が法人名になります。その場合、現在かけている自動車保険の社長個人名(自動車保険の契約者名)が車検書に記載されていないので、そのまま切り替えを行うと、自動車保険の契約者が法人名義に変更されてしまいます。

自動車保険を個人名義のまま社用車に切り替える手順を説明します。

  1. 自家用車の所有者を法人名に変更
  2. 自動車保険の車検証情報変更
  3. 納車日決定
  4. 自動車保険の切り替え
  5. 納車

①、②は納車日前に必ず行う必要があるので、注意が必要です。

この方法で、等級を引き継いだまま自動車保険の切り替えができます。

なお、ネット自動車保険は、法人契約を取り扱っていない場合もあるので、現在の自動車保険を確認したほうが良いです。

私もネット保険を利用していましたが、社用車を購入するタイミングでディーラーの自動車保険に切り替えました。

まとめ

社用車の購入自体は、自家用車の購入とあまり差がありません。

ただ、自動車保険をどうするかによって手続きが異なりますので注意したほうが良いと思います。